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梁あらわしで木の魅力あふれる快適空間へ 基礎から木材選びまで解説

2023年02月07日

内装リフォームを検討している方の中には、大きく雰囲気を変えたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
梁あらわしは部屋の雰囲気を変えたい、快適な空間にしたいと望む方におすすめの方法です。

この記事では梁あらわしの基本やメリット・デメリット、梁あらわしと照明や木材の関係について解説します。
リフォームの参考にぜひご覧ください。

梁あらわしで木の魅力あふれる快適空間へ 基礎から木材選びまで解説

梁あらわしとは

梁とは、2階の床や屋根を支える構造材で、一般的な建造物では見えないよう設計されています。
梁を見せ、デザインの一部にする方法が梁あらわしです。

「あらわし梁」は梁あらわしで仕上げた天井の呼び方ですが、ほかにも呼び方があるため少しわかりにくいかもしれません。
「梁見せ天井」「躯体あらわし」といった呼び方もあります。

梁あらわしを取り入れるか検討する観点として、照明器具や木材との関係性があります。
それぞれ詳しく解説しましょう。

照明器具との相性

天井に梁が露出する都合上、取り付けられない照明が出てきます。
照明器具の形状と梁の位置に注意しましょう。
梁あらわしと相性がいいと言われる照明には、次のようなものがあります。

● ダウンライト
● ブラケットライト
● ペンダントライト
● シーリングライト

照明は部屋の印象を左右しますので、内装業者やリフォーム業者と相談しながら決めるとよいでしょう。
フロアスタンドやスポットライトの併用で、梁の陰影が際立っておしゃれな部屋になります。

使用する木材との関係

もともと家の土台には、強度の強い木材が使われます。
よく使われる木材は次のようなものです。

ヒノキ ・強度や耐久性が高い

・非常によく使われる

・価格が高い

スギ ・強度ではヒノキに劣るが、ヒノキより安価で使いやすい

・土台や柱に適している

梁あらわしに使うなら、風合いや質感が大切なポイントです。
ヒノキのような香りの木材を選べば、見た目だけでなく木の香りも楽しめるでしょう。
予算や用途に応じた木材選びが重要です。

梁あらわしの使い方

梁あらわしがどのように使われるのか、具体的に説明しましょう。

基本的な使い方

梁は床や天井を支えるのが本来の役割ですが、木材自体の美しさに着目し、見せる設計をして建物の魅力にします。
梁は和室のイメージが強いかもしれませんが、洋室にも違和感なくなじみます。

木は年数を重ねると色に深みが出たり、風合いが変わったりと変化するのもよさの一つ
でしょう。
古い建物ならではの魅力として、古民家のリノベーションで梁あらわしを取り入れるケースが増えています。

空間デザインとしての使い方

梁あらわしにはデザイン性を高めるための使い方もあります。
構造のうえでは必要のない場所に、デザインのために設置する梁は「化粧梁」と呼ばれます。

デザイン性を高める要素ですので、木そのものの色を活かす場合もあれば、部屋の雰囲気に合わせて塗装されるケースも少なくありません。

梁あらわしを使用するメリット3つ

梁あらわしのメリットには次のようなものがあります。

● 天井が高くなり開放感が出る
● 木の魅力を味わえる
● おしゃれなデザインになる

それぞれ詳しく解説します。

メリット①天井が高くなり開放感が出る

梁あらわしで梁を見せるデザインにすると、天井を通常の住宅より高く設計できます。
空間にゆとりが生まれますので、圧迫感を感じにくくなるでしょう。

間取りは広げられないが、開放感のある部屋を求めている方は検討してもいいでしょう。

メリット②木の魅力を味わえる

梁を見せると、木がもつ魅力を日常的に味わえます。
ぬくもりを感じる空間になるほか、木のもつ調湿効果も期待できるため、快適な空間になるでしょう。

木の経年劣化を楽しむのも、梁あらわしを取り入れる醍醐味の一つです。

メリット③おしゃれなデザインになる

梁を見せると、空間のデザインに動きが生まれます。
よくある平面の天井とは違いますので、雰囲気も大きく変わるでしょう。
梁そのものもインテリアのアクセントです。

梁あらわしを使用するデメリット4つ

梁あらわしのデメリットとして、次の4つについて解説します。

● 光熱費が高くなる
● 梁の上の掃除が難しい
● 音が響きやすく防音性が下がる
● 照明器具に配慮が必要

デメリットは気になるが、梁あらわしは取り入れたい場合、プロに相談すると解決できるケースもあります。

デメリット①光熱費が高くなる

梁あらわしで天井を高くして空間を広げた分、光熱費が高くなるかもしれません。
また、本来天井に入るはずの断熱材が入らなくなりますので、断熱性が下がるケースもあります。

デメリット②梁の上の掃除が難しい

梁と天井が離れているデザインですと、梁の上に埃がたまりやすくなります。
しかし、梁は高い場所にあるため掃除が難しく、そのままになってしまうケースも少なくありません。
解決策として、梁と天井を離さないデザインにする方法があります。

デメリット③音が響きやすいが防音性は下がる

天井が高くなって空間が広くなると、音が響きやすくなってしまいます。
また、1階と2階の間に断熱材が入らないため防音性も下がり、生活音が気になるケースが少なくありません。

デメリット④照明器具に配慮が必要

梁が見えるよう設計すると、本来天井に隠れる配管設備や電気配線にも影響が出ます。
そのため、照明の配置に制限が出るケースもあり、使用できる照明器具が限られる可能性も出てきます。

まとめ

梁あらわしはデメリットもありますが、対策をしっかり行えば問題なく生活できます。
住宅の間取りや構造によって、暮らしやすさに対する最適な答えは変わってきますので、プロに相談するのもよいでしょう。

イメージが違って落胆する、といった可能性を減らすには、理想や希望をできるだけ具体的に、細かく伝えましょう。
実績のある業者選びも重要です。